同窓会ー見知らぬ友人ー 2





















それから二ヶ月はあっという間に過ぎていった。
自分の生活リズムを作るために必死で、あの手紙の存在さえ忘れかけていた頃だった。
もう初夏。新緑の芽がすこしばかり成長した、そんな時。

「ねぇちゃん。手紙来てたよ」

「誰からー?」

弟の耕に尋ねると少し歯切れの悪い返事だった。



何なんなわけ?

部屋の机の上に一通の白い封筒が置いてある。
差出人の名前がないものの、宛名は自分だった。
『名もない手紙』
そんな言葉がふっと脳裏を過ぎる。
ふと、数ヶ月前のことが蘇った。
まさかね、一人で呟くも鼓動はだんだんと早められていく。
そっとハサミで開くと一枚の便箋が書いてあった。


『きせき』


その一言。
小首を傾げてその文字をじっと見つめる。
きせき、と同時に浮かんだ言葉は、『扉』。
確かにあの時、私たちは『扉』を開けたのだ。
扉を開け、そして未来を信じて・・・・・・それぞれの道を歩き始めて、そうして今に至る。

言葉の意味がわからない。

私はとりあえずその便箋を封筒にしまおうとした時にある一枚の紙に気づいた。


『7月 7日  7時』

それだけ、たった、それだこの言葉。

手紙に意味するものは?

そして、この手紙は私だけに配られたのだろうか、と。
不安と、少しの好奇心が胸を疼く。


私は、何を期待してるの――――?


複雑な心境で、それを眺め、制服を脱いだ。










あれ、と気づいたのはまあのこんな態度から。
何気ない一言を呟いたのに、その言葉にまあの表情は一瞬だけ、強張った。

「もうすぐで七夕だよね〜」

そう言っただけなのに、まあの表情が曇ったのを私は見逃さなかった。

まあ?

小首を傾げてまあを見つめる。
少しの動揺は私の心に響く。
まさか、まあも?
なんて言葉が一瞬浮かんでは消えていった。
まさか、まさかね。

「まあ?」

今度は言葉に出して尋ねてみるとあ、ああ・・・と呟いてまあの顔が元に戻った。

「何でもない。何でも・・・・・・」

ぱっと笑って「じゃあそろそろいこっか」と促した。
明らかにまあの笑顔が引きつってるのを見逃さず、私の心に何かが吹き荒れる。
問いたい言葉は口に出すことはできず、歩き始めたまあの後姿を見送りながら。
その後姿を見つめながら会いたい人の顔を浮かべる。


―――――秋・・・・・・


言葉にならない言葉を心の中で呟いた。
今は進学校に通ってるであろう幼なじみであり、一番何でもしゃべることができる彼を。
頼りになって、一番支えになってくれる人を思い出して一つため息をつく。



何かが動き出した、そんな感じがしたのは多分夏前の暑さに少しあてられたからだと思うのは仕方のないことかもしれない。







+あとがきもとい呟き+
今日から連載再開です。どんな展開になるのか、大体は想像つくとは思いますが。
以前からずっと書いてみたかった部分です。このままお付き合いいただけると嬉しいです。