同窓会ー見知らぬ友人ー 1
『あなたにならわかるでしょう?7月7日の意味を』
そう便箋には一言のみ書き添えられていた。
7月7日。
七夕―――。
そして、もう一つの意味も。
なぜ、今になって?
呆然と玄関の前で立ち尽くし、黙っていた。
「ねぇちゃん?」
そう、弟の耕に声を掛けてもらうまで―――。
予期せぬことは突然やってくるもんだ。
なぜ、今?
中学を卒業し、一度目の季節を巡った頃だった。
春先と言うのは心地良い季節で、暖かな陽射しが校舎に差し込める。
窓側である私の席はそれこそうたた寝にはもってこいの場所で、いつもならぼんやりと空を眺めているはずなのに。
昨日届いた手紙のせいでそんなことすら忘れていた。
見慣れない文体が、自分の中で浮かぶ。
『7月7日』
忘れもしない、中2の時の記憶。
卒業した学び舎に残る伝説、サヨコ伝説―――。
この手紙は私だけに来たのだろうか、それとも秋達にも?
聞こうと思えばまあやユキが同じ高校だから聞ける、けれど聞くのはなぜか憚られた。
今頃、どうして?
そもそも差出人がないのだから、からかわれてるのかもしれないのに、それについては確信があった。
これは、お遊びなんかじゃない。
きゅっと瞳を閉じる。閉じた先には闇。
そしてゆっくり開くとまた光のある世界へと戻された。
何が、目的なの?
何が、したいの?
問う言葉は口に出るわけでもなく、ただため息をつくだけ。
卒業した今も、まだこの伝説には何か求められるものがあるのかも、しれない。
奇しくも来年は七番目のサヨコの年。
受け継がれているかもわからないあの鍵の行方がなぜか気になった。
カレンダーに印された赤いマークがそれを物語る。
+あとがきもとい呟き+
始まりました、中編連載もの。初めてです。ちょっとだけミステリチック(笑)
続きはぼちぼちと上げていきます〜。楽しみにしていただけると嬉しいです。
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