久遠の夢、
散る花の光

 

気づいたら白龍の逆鱗が光って、その地へと足をつけていた。
ふわりと舞った花びらが空を切る。


その先にいたのは小さな男の子。









遠き彼方から時空を越えた先に着いたのは、見覚えのない場所。
わっと舞う桜の花びらが告げるのは春という季節。
きょろきょろと見回した先には見知っているものなど誰もいなかった。




「ここは、どこ・・・・・・?」

望美の不安とは関係なく桜の花びらは日の光の中で咲き誇る。






「そなたは何と言うのだ?」

小さな男の子が問うのは自分の名。

「私は、春日望美。君は?」


「私は、・・・・・・敦盛」

「へ?」

「平敦盛」




「そなたは面白いな」

「そうかな?」

「望美は面白い」

こうやって幸せに笑っている時があったのだと知る、そんな一面に望美は惹かれる。







けれど。










時は待ってはくれない。



「私、行かなきゃ・・・・・・・」

「どこへ行くのだ?」




会いたい、敦盛さんに。
願う想いと目の前にいる敦盛との間で揺れる。





あなたにもう一度会いたい。






「望美・・・・・・・」

幼子は桜の花びらを見つめて空を仰ぐ。


「敦盛さん・・・・・・ありがとう」







桜の舞う日に起きた、不思議なこと。

あなたに会えてよかった――――。








<予告編 了>

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