01. 境界線


「おかえり!デビューおめでとう!!」




そう言って迎えてくれた斗真の笑顔が。
何だかとても痛くて、まっすぐに斗真の顔が見れなかった。
ハワイから帰ってくる時。
一番気になったのは弟分の顔。
どう思ってこの報道を見たんだろうって。
本当は連れて行きたかった。
分かれ道なんていらなかった。
でも。
うっすらと見えていた透明の境界線。
こんなにもくっきりと。
今じゃ見えてしまう。

ハワイに行くまで何をやるのかなんて知らなかった。
ただ、ニノも相葉ちゃんも行くから当然いると思っていたのだ。
斗真がいると―――。
でも行ったらいなくて。
じゃあ、何でここにいるんだろうって。
それを知ったのは現地に着いてから。

「いないな」

そう呟くのはニノ。

「うん」

と静かに頷いたのは相葉ちゃん。
2人とも気になっていたのだ。
あのかわいい弟分の存在を。

「何て言うんだろうな、斗真」

俺はポツリと呟く。

「あいつのことだから『おめでとー!』って言うだろうな」

苦笑するニノ。
あいつ行動パターン決まってるから。
そうして戻ってきた日本。
案の定同じで。
俺たちは苦笑いしたっけ。

「お前、行動パターン同じなのな」

俺たちの返答に斗真は“?”を浮かべていた。
「何だよー。わかんないよー」とむくれながら。
いつからなんだろうな、境界線ができてしまったのは。
淋しい気持ち。
だけど廻り始めてしまった歯車。
かみ合うことのない1つの滑車。

今は淋しいけれど。
いつか追いついてくるはずだから。
だから。
早く来いよ、斗真。

いつか同じ場所で立てるように――……





*読んで頂きありがとうございました!