02. 拍手短編集
(コナン編)


【誘惑(新蘭)】



今の状況がわからない。
頭の中は真っ白だった。

「ちょ……ちょ、ちょちょちょちょっ!」

「言っとくけど、誘ったのは蘭だからな」

新一は間髪入れずに答えを返す。

「さ、誘ってなんか……」

これは何?
何で私は天井なんか見てるの?
新一に手を抑えられてるの?


「ぷっ」


いつになく真剣な瞳だった新一の目が細くなる。
似合わない声に、私はどう対応していいものか迷った。

「あはははははは……」

声を上げて笑いながら私の手を離した。
腕が解放されて私はソファに座り直す。
新一はまだ笑ってる。


「ちょっと! 新一!」

「あはははは…悪りぃ、つい面白くって」

くすくす笑う新一を見ていると起こる気力も失せてきてしまい、身体の力が抜けた。

「もう」

一言呟きながら、結局新一には敵わないのだと思った。








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