下から見上げる膝枕
ふと気づいたときにはその膝の上に頭が置かれていて、
ぼんやりとした頭で過去の記憶を辿る。
「そ・・・っか・・・・・・」
その膝の主は自分と同じように夢の住人らしいことだけは見上げた先にあった表情でわかる。
瞼を閉じて小さな寝息を立てていたのだから。
「ごめんね」
小さな声はその耳に届くことはない。
少々表情が変わったかと思ったが、まだ夢の中のようだった。
「ラクス」
小さな声でもう一度呟く。
「ラクス」
労わるように優しい声で。
「ありがとう」
ぴくりとこめかみあたりが動いて、夢よりも現へと意識が戻されようとしているのか。
瞼はまだ閉じたまま。くすっと笑ってその腕を伸ばした。
延ばした先にあるのは柔らかい頬。
そっと触れるとその瞼は開かれる。
「おはよ」
「・・・・・・おはよう、ございます・・・キラ・・・・・・」
にこりと笑って返すその笑みに思わずその腕を器用に首の後ろへと回す。
力を入れると前のめりにその顔が近づいた。
「き、キラ?」
驚いたのか、ラクスは眼を見開いて自分を見つめていた。
「びっくりした?」
「ええ・・・・・・心臓に悪いですわ」
「んじゃ、もっと心臓に悪いこと・・・・・・かな?」
いたずら心半分でその顔に自分の顔を近づけて。
そっとその唇にキスをした。
でも、何となくわかっていたのか、ラクスはくすっと優しい笑みを浮かべると今度は自分の額へとキスを落とす。
「ふふっ。こちらもそうですか?」
「・・・・・・だね」
苦笑いを浮かべると今度は体を起き上がらせてその腕で手繰り寄せる。
すっぽりと華奢な体は胸に収まった。
囁く言葉にもう一度笑いかける。
「おはよう、ラクス」
「おはようございます、キラ」
小さな幸せはすぐそこにあることに気づく瞬間。
ぬくもりを忘れぬようにと呟いたのは、小さな願いがそこにあったから。
この人が愛おしい、互いの想いが重なった、それだけのことだけど。
終
思わずどうした、と自分に問いかけたくなった私です。
いや、キラとラクスでなかなか甘い話はかけないものですから。
うーん、幸か不幸か十六夜記をやった後に書くとこうなりました・・・・・・うーん。
気軽に7のお題
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