02. メモリアル
<沙世子編>


ろうそくの灯をみつめる。
静かな部屋。
暗いカーテン。
暗がりの中でろうそくを燈す。
なぜだろう。
小さい時からこの明かりを見ていれば落ち着いた。
このところそう言う風に見ることはなかったのに。
こっちに来てからだった。
小さい頃から友達なんてろくにいなくて。
いつも転校ばかりで。
寂しい時。
不安な時。
そう言うときはろうそくに灯を見ていた。
見つめていれば落ち着くから。
最近、自分でもわからなくなっている。
このゲームに参加してからというもの。
今までの自分が壊されていく感じで。
教科書どおりに進まないと正直、困る。
どうしていいのかわからなくなる。
そんな自分にイライラする。
そんな私を隠す。

――いつもみんなに迷惑掛けてばかり

脳裏にかすめる思い。
どうしたらいつもどおりになるのか?
いつもどおりでいたいのに。
サヨコは私を困らせる。


だけど。


潮田さんは違った。
自分からいつも壁にぶつかっていく。
答えを探してる。
私だって。
私だっていつも答えを探してる。
ただ探し方が違うだけ。
それに。
私みたく臆病じゃない。
私はちょっと臆病になってる。
壁に立ち向かってく勇気が少しだけ足りないだけ。
だから。
だからね。
潮田さんの誘いに乗ってみた。
『私たちにしかできないサヨコをやろう』
って。
私も答えが欲しいから。
勇気が欲しいから。



それが私の想い。
それが。



私の願いだから――。






*2003年の文化祭企画の作品でした。読んで頂きありがとうございます!