夜のピクニック
この作品はですね、六サヨやネバーランドが好きな人にはオススメです。ダントツオススメ。
後味がすっごくいい。何よりもキャラクターが好きかもしれない。
高校三部作の最終作品です(一は六サヨ、二は球形の季節)。
その最終作品として、いい締めだと思います。まさにふさわしい作品。
『図書室の海』で前振りの話があったので、それを読んでいたせいか、楽しみの度合いも大きかったのですけど。
この本は、この一言に尽きます。
読んでよかった。
恩田先生の本って最近「してやられた」って感じのものが多かったのですけど、久々に私好みに出会えました。
みんながこの本はいいと絶賛する理由よくわかったよ!!
特に後半部分の貴子、融、忍、美和子のやりとりが好き。
美和子の貴子想いなところもすごくいいし、忍と融の友達としての関係とか。
あぁ、高校生の頃ってこんな感じだったよねぇと思わず言いたくなるくらい。
この話に出てくる夜間歩行は恩田先生の母校の行事だそうで、私もある意味こういう行事したかったなぁと思ってしまいました。
疲れるだろうけど、達成感は計り知れなさそうだし。
私の学校にも似たような感じで「強行遠足」と言う名のマラソン大会がありました。
あれ、結構私なりに楽しんだ行事だったので、ああいうのって中学、高校くらいにしか味わえないものだなぁと今になって思います。
ネタバレになりますが、貴子と融は異母兄弟です。
その二人が同じクラスになったけれど、二人は一向に話をする気配すらないのですが、この行事がキッカケで会話を交わします。
二人の間にあったわだかまりと言うか、劣等感とか色々な負の感情が徐々に昇華されていく様がまた何とも。
血のつながりとか改めて考えてしまった作品です。
今年一番のピカイチ作品、と言っても過言ではないでしょう。
それくらい良い作品です。
恩田先生のキャラクターって一味も二味もあるから好き。
(そんな私は関根秋が一番好きなんですが(笑)次に瀬戸統(爆笑))
この話で好きなのは後の残らない人間関係でしょうか。
確かに貴子も融もこの先色々とあるとは思うのですが、今のこの状態ですっきりとしているのが好きです。
他にも色々と美味しいキャラクターは出てくるのですが、それを言ってしまうと楽しみがなくなるので。
読んだ方ならわかると思います。あのハイテンションなキャラクターの彼や貴子や美和子の友人の彼女やその弟とか。
貴子のクラスメイトの二人とか、何よりも貴子の母親とか。
私のオススメキャラクターは戸田忍くん。彼、良いですよ。こんな人いたら私が恋しそうだ(笑)
あと美和子のさばさばしたキャラクターも好きです。
あ、主人公はあくまで貴子と融ですけどね(笑)
何はともあれオススメな作品です。
2004年の一番のオススメと言っても間違いじゃないですよ。
『夜のピクニック』/新潮社/2004.7.30