ウソじゃないよ










この気持ちは嘘じゃないってわかってるから――――。






隣を歩く彼をそっと上目遣いで見つめた。
あ、まつ毛長いんだなとか、どうしようもなくくだらないことに気づいたり。
戦闘中は意外と周りが見えてないこともあって、冷静な時もあるけれど、そうじゃない時もあるってこと知ったのはつい最近のこと。
なんだか楽しくてくすくすと笑みがこぼれる。
そんな俺に気づいて、彼は訝しげな瞳で俺の顔を覗き込んだ。


「大丈夫かい?ハヤト」


眉にしわ寄せて尋ねる。


「大丈夫だって。ちょっと、な」

「そうか」

それで納得したのかわからないけれど、また普通に歩き出す。
キールの歩調は少し早い、俺はその歩調に合わせて少し早歩きをした。
まぁ、キールは身長があるから当然歩幅もあるのはわかる。
いいよなー、身長分けてくれよって言った時は困った顔をして、やっぱり真面目に「無理だよ」と答えていた。
ちらりと横目でキールの横顔を見つめ、また元の位置に視線を戻す。
歩く幅に合わせているから多少なりと息があがった。
この時ほど身長、絶対に伸ばしてやると思う時はないのだけど、当の本人は気づくはずもなく。
少し淋しげな顔を浮かべると、急にキールとの歩いている幅が縮まったことに気づく。

「キール?」

今度は俺が訝しげな瞳を向けて尋ねると、「この方がいいだろ?」と微笑んだ。
子ども扱いしてるような気がしないでもないけれど、でもその気使いが何となく嬉しい。

「まぁな」

くすっと笑ってキールの瞳を覗きこむ。
抱えている荷物は物が擦れるのかカタカタと鳴っていた。

「ほら、行こう」

差し出された手に驚いて、手を取るべきかどうか迷った。

「僕はこの方が良いんだけど。ハヤトはどう?」

そう言われたら取らざるを得ないだろうが、と心の中で呟くも、でもどこか嬉しくてその手を取る。
くすくすと笑うキールは少しいたずらな笑みを浮かべた。
つられて俺も笑みを零す。


この想いに気づいたのはもう随分と前。

想いはウソじゃない、一時の熱じゃない。


本物だってこと。

「ウソじゃないよ」

小さく呟かれた言葉は空に切られる。
隣で歩くキールは気づいてないだろうけど。


青空から雲が垣間見える午後、リプレに頼まれた買い物を済まして重たい袋を持ちながら、二人は歩く。
二人が互いの気持ちに気づくのはあともう少し後のこと。





END




キーハヤなハヤト→キール。
いや、こうしてしまったのは、これ以上書くと甘くなるに違いなかったので。
書いててストップしてしまった(汗)
何で私がBLを書くと絶対にノーマルよりも甘くなるのか、それが知りたい・・・・・・。
何で何だー!!(謎)
私的にはキールは甘く、ハヤトは照れながら流して欲しい(爆笑)
いや、だって、ねぇ。その方が面白いし(それかい)
キール視点だったらもっとマシになったのかなぁ?と思う今日この頃。
少しは、精進しようね。自分。