::: おかえり :::

ココと涼権の話。
激しくネタバレ。
ゲーム後の設定は、
MY設定です。


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A Moveable Feast
 
「たっだいま〜!」
その声にはっとし、思わず目の前にある時計を見つめると、もう夕方の5時半を回っていることに気づいた。
ぱたぱたと威勢のいい足音がこちらへ向かってくる。
「ただいま! 少ちゃん」
「おかえり、ココ」
ピピを抱えて返って来たココはすぐさま鼻歌を歌いながら洗面所へと駆けて行った。
ここ、田中家は田中優美清春香菜、優美清秋香菜、茜ヶ崎空、桑古木涼権、八神ココ、犬のピピの5人+一匹で共同生活を行っていた。というのはLeMUの事件がそうさせた、と言っても過言ではない。
割と大きな一軒家を借りての共同生活だった。いつの間にかそう言う話になって、結局今に至る。
何よりも優美清春香菜も空も涼権も仕事を持っている身。涼権に至っては、ライプリヒ製薬に就職していた。そのライプリヒ製薬も今回の事件のことで会社自体が営業停止となっていたため、涼権だけが少しばかり自由な時間を持て余していた。それを見かねてか優美清春香菜が涼権に一緒に暮らそうと言って来たのだった。
優美清春香菜は今年の秋から助教授として大学で講義をしている。
眠りから醒めたココは、とりあえず今の環境に慣れるべく、学校に行き始めていた。
「少ちゃん、少ちゃん」
「ん?」
「たけぴょんがね、前に『おはよう』っていい言葉だねって言ってたんだけどね」
「うん」
「ココは『ただいま』と『おかえり』もいい言葉だなって思うんだ♪」
楽しそうにココは呟く。冷蔵庫からジュースを取り出して用意した二つのグラスへとあけた。
「そうだな・・・・・・」
一瞬ぽかんとしたその顔を元に戻すとそう呟いていた。
「ねーねー少ちゃん」
「うん?」
「ただいま、少ちゃん」
ココは笑って呟く。
その笑顔を見つめ、涼権は言葉を紡ぐ。
「おかえり、ココ」
小さな幸せがそこにある。
十七年と言う時を越えて、叶った願いはこの少女のためにあったのだと涼権は改めて思っていた。




+涼権はある意味一番報われないキャラです(笑)だって、ココの外見ホント子供だからなぁ。
でもこの二人なら幸せな道を行けるような気がする。つぐみも幸せになって欲しいけれど、涼権も幸せになって欲しいですね。っていうかever17で特に2017年での事件に巻き込まれ、その後苦労した人たちは余計に思います(笑)