【02.ぬくもり(金天)】(安心できる5題)
いつからだろう。
一人でいるのが淋しくて、そのぬくもりを求めるようになったのは。
ぴたり、と彼の背中にあたしの背中をくっつけて反応を待っていた。
けど、一向に言葉を口にしない彼にちょっとだけカチンときたというか。
「・・・・・・なんか反応ないの?」
「反応が欲しいのか?」
逆に返されてしまって、あたしはうっと言葉に詰まる。
「べっつにー」
口を尖らせて答えると、忍び笑いをする背中が揺れていた。
もう、何でこういう時に限ってこういう反応するかなぁ。
ちょっとだけムカッときて、頬を膨らませていると、トン、と背中と背中が触れた。
「悪い、悪い。お前さんの反応があまりにも面白くってな」
「何それ、あたしの反応面白い?」
「少なくても俺にとっては、な」
新鮮なんだよ、そう言って笑ってるのが背中越しに伝わる。
ずるいよなぁ。
そう言うところ、やっぱり年上なんだなって思うけど。
「ま、いいや」
「ん?何か言ったか?」
「なんでもなーい」
あたしは背中越しに伝わるぬくもりに酔いながら、瞼を閉じて言葉を口にした。
終